BMW アクティブハイブリッド5(F10型・LDA-ZF35)のバッテリー交換や登録作業は、特に低走行車や長期保管車で「バッテリー充電してください」の警告が出やすく、DIYや非純正診断機だけではうまくいかないことがあります。
今回はお客様の車両で、Autel MS908SとGYSFLASH 121.12 CNTを使った安全かつ確実な作業手順をまとめました。
同じ症状で困っているオーナーさんや整備士さんに向けた、実践的な作業参考例です。
🚗 車両情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | BMW アクティブハイブリッド5 |
| 型式 | LDA-ZF35(F10型) |
| エンジン | N55B30A(直6 3.0Lターボ+モーター) |
| 駆動方式 | FR |
| 走行距離 | 約2万km台(低走行車) |
🔧 作業概要
- 症状:「バッテリー充電してください」警告表示
- 作業内容:メインバッテリー交換+登録(容量変更あり)
- 使用診断機:Autel MaxiSys MS908S
- 外部電源:GYSFLASH 121.12 CNT(サポートモード13.8V)
⚡️ BMWハイブリッド5のバッテリー構成
| バッテリー | 役割 |
|---|---|
| メイン(大) | 始動・車両電源制御用(AGMタイプ) |
| サブ(小) | 電装系バックアップ用 |
| HVバッテリー | 駆動モーター用(高電圧・今回対象外) |
今回は、メインバッテリー交換を行いました。
🔋 バッテリー登録設定
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 純正容量 | 約105Ah AGM |
| 交換品 | 95Ah AGM(875EN) |
| 登録設定値 | 100Ah AGMとして登録実施 |
| 外部電源 | GYSFLASH 121.12 CNT(13.8V固定) |
登録直後は一時的に「バッテリー充電してください」と表示されましたが、
IBS(インテリジェント・バッテリー・センサー)の再学習完了後に自動で消灯しました。
🧰 Autel MS908Sでのバッテリー登録手順
- GYSFLASH 121.12 CNTを接続(サポートモード13.8V設定)
- イグニッションON(エンジンOFF)
- シートベルト装着(通信安定のため)
- MS908S → 「サービス」 → 「バッテリー登録」選択
- 容量変更ありを選択 → 100Ah AGM設定
- 登録完了メッセージ確認
※電源未接続だと通信エラーや警告が出る場合があります。
⚡️ 外部電源の重要性(GYSFLASH 121.12 CNT)
BMWは登録・診断作業中の電圧低下に非常に敏感です。
GYSFLASH 121.12 CNTは最大120A出力で、長時間安定電圧供給が可能。
ECU通信やプログラミング作業を安全に行えます。
✅ 作業結果まとめ
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| バッテリー交換 | 95Ah AGMへ交換 |
| 登録設定 | 100Ah AGMで登録完了 |
| 警告表示 | 一時的に点灯→自動消灯 |
| 電圧 | 安定・正常 |
💬 担当コメント
BMWのハイブリッド5はバッテリー登録時の電圧安定が非常に重要です。
GYSFLASH 121.12 CNTを使用することで、長時間の診断・コーディング作業も安心して行えます。
今回の手順は、同車両で警告表示に悩むオーナーさんに参考になる内容です。
🧰 使用機材
- Autel MaxiSys MS908S(診断・登録)
- GYSFLASH 121.12 CNT(サポートモード13.8V設定)

コメント